2ヶ月目 やりたいと思える事を
ソファーで寝っ転がりPrime Video を観続ける日々を送っていると、体がバッキバキになった。
こんなに体を動かさなかったことなんてなかった。想像を超えるバキバキさで、何もしていなくても首、肩、腰、背中が重く痛かった。
旦那は「元気になってきたら、動けそうな日は河川敷まで散歩に行ってみたら?」と言ってくれていた。具合を見ながらアドバイスをくれるもんだ。
運動した方がいいんだろうな、とは思ったが、なかなか外出するモチベーションが湧かなかった。
そんな様子だった私に、旦那は「”飛んで埼玉”とか面白そうやん、観てきたら?」と言ってきた。
旦那の映画の好みと言えば、とにかくミッションインポッシブル系なはずだ。ギャグ映画とか全く観ないタイプ。
なのにオススメしてきたのが、”飛んで埼玉”。
驚いたが、確かに気楽に観れそうだし、お散歩としては丁度いい距離に映画館があるので、チャレンジしてみることにした。
昼夜逆転生活なことを踏まえ、15時頃の席を予約した。この時期の私は夕方まで寝ていたので、これでもとてもチャレンジングだ。せっかくの外出だからお日様に当たりたかったし、昼夜逆転を少しでも直したかった。
当日。起きたら14時すぎ。何とか上映前。
働いていた頃のようにスピーディーに準備するなんて到底無理!という調子だった私には、かなりシビアな状況だったが、ほぼすっぴんで何とか間に合った。
そして、めっちゃ面白かった!
映画館で笑いが起こった経験なんて、あっただろうか。
千葉県の映画館だったのだが、千葉もわりとディスられていて、私も他の観客も結構笑っていた。
お日様にも当たれたし、映画は面白かったし、何て良い外出だ ♪ と、ルンルンで旦那に報告した。旦那も喜んでくれた。
旦那にも「絶対観た方が良い!!」と何回か推したが、結局旦那が観ることは無かった。
これが外出のきっかけとなり、早めに(14時頃)起きれた日には、洗濯とかをした後に、旦那が言ってた河川敷まで散歩に行ったりした。往復1時間くらいかかるので、良い感じの距離だった。
河川敷からの夕日を写メして、満足して帰宅。夕日が好きなので、それまでに行けば早起きできなくても満足できた。
その帰り道、昔ながらの花屋があった。女の子が店の周りで遊んでいて、「コケたー」とかいってお店に入ってくると、おばあちゃんが薬を塗ってあげる。店主は近所の人と気さくに話している。ゆるい雰囲気に惹かれふらっと入り花を買ったら、店主のおじちゃんがたくさんおまけしてくれた。「また来てね」って。
なんか、こういうの、良いなあ。
久しぶりに心がほっこりした。
こうしてちょっとずつ活動意欲が出てきたが、まだムラはあった。
とりあえず、今はやりたいと思うことをやってみよう。それにはお金を使ってもいいことにしよう。というマイルールを作った。
やりたくないことは、とりあえず今は回避。
まず、基本すっぴん。
そして小さなことではあるが、常に部屋に花を飾ろうと思った。これだけでも、週に1回は花屋に外出する気になった。
散歩の途中で発見したTSUTAYAで、会社で流行っていたキングダムを大人借りしてひたすら読んだ。あっけなくキングダムにもハマった。コミック20冊7泊8日1000円、最高だった。
住みたい部屋探し、不動産サイト巡りもなぜか無心になれた。
何かの義務感を背負うことを避け、やりたいことをすることで、ソファーでPrime Videoを観る時間は自然と減っていった。