うつで休職した話

体調と治療の記録

寝続けた1ヶ月

いざ、休職することになった。

医師と相談し、とりあえず期間は2ヶ月とした。

医師の診断書を会社に提出すると、有無を言わさず翌日から出社NGと言われた。

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会社と相談すれば引継ぎ期間くらい設けてもらえるものかと思っていた・・もし引継ぎ期間が欲しいなら、診断書で休職開始日を明記するしかないのか?その辺の事は全く知らなかった。

でもまあ、今回の診断書に書かれている内容はドクターストップだ。診断書の威力の凄さを実感した。

うちの会社はうつで休職する人も珍しくなく、制度は割としっかりしている。つまり、休職者にとって優しい制度になっているのだ。なので、上司などが私に連絡を取ることは基本的には避けることになっているとのこと。ただ、どうしても私しか分からない内容があれば連絡があるだろうからその時は対応して、と言われた。

全く引継ぎもできず、迷惑を掛けてしまうことになる。まいったな。。

帰ってすぐ、思いつく限りの引き継ぎ項目を書き出した。折を見て連絡し、上司に伝えようと思った。

 

しかし、休職初日からは、糸が切れたように寝続けた。

マジで寝るしか出来ない。お風呂も行きたくない。ご飯も楽しみじゃない。

旦那が帰ってくる頃になり、モゾモゾとご飯を作り始めた。旦那がいたから、夕ご飯だけは食べられた。

全くどうしたんだ。休むからって怠けすぎだろう。最初はそう思った。

しかし1週間経っても事態は同じような感じだ。思考する気力さえ全く湧かないのだ。

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ここでやっと実感した。実はこんなに疲れてたんだ、自分。

医者に相談したら、まずは体の疲れを取って、と言われた。

観念して寝れるだけ寝ることにした。心置きなく昼夜逆転し、お風呂は気が向いたら行った。そんな状態が1ヶ月くらい続いた。

 

その後、ベットから起き上がってリビングのソファーへ行く気力が出てきた。

医者から、体内リズムを整えるために日光に当たるよう言われたので、日当りの良いリビングで過ごそうと思えた。

だが、本を読もうにも集中力が無い。TVもワイドショーばっかりで、ネガティブなニュースを目にすると疲れてしまう。ネットサーフィンも飽きる。

そんな時、救世主になったものがあった。

Prime Video だ。

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あのAmazon Prime 会員なら観れてしまうやつ。過去観ていなかったドラマ、洋画、邦画、海外ドラマなど観放題。これが当時の私には最高すぎた。

ひたすらにドラマを観続けた。ドラマを観ながら寝落ちして、起きたらまたドラマを観る日々。

能動的な作業をしなくても、思考力がなくても、目の前で勝手に物語が展開していってくれるので、何の意欲も沸かない当時の私でも飽きなかった。

おまけにドラマを見ている間は、休職していること、自堕落な生活を送っていることへの罪悪感だけに囚われることなく過ごせた。

そのことが本当にありがたかった。Amazon Primeに登録していた過去の自分、ナイス。

 

そしてもう一つ助けられたものが、Oisixオイシックス)だ。

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当時ご飯がうまく作れなかった私でも、Kit Oisixという献立セットがあれば20分で簡単にご飯が作れてしまう。

ノロノロしていたので20分以上かかることもあったが、調味料も食材も全部付いてくるし、レシピカードも分かりやすいし、美味しくできる。

これが無ければ、旦那と食事の時間を共にすることも、栄養バランスを整えることもできなかっただろう。

 

こうして色々なものに助けられ、心置きなく体を休めることに集中した。だが何より大きかったのは、不規則な生活をすることに嫌悪感を持つより、思うがままに過ごすことを優先させてくれた旦那の理解だった。

またその間、上司は一回も連絡をしてこなかった。

結局、私も引継ぎ連絡はしなかった。

理由は、連絡をしてこない上司の覚悟を感じたことも1つだ。こちらから電話をすることが失礼なような気がした。

というのは言い訳で、本音は、

”どうしてもの事が何かあったら連絡してくれ、今だけはわがまま言わせて、何も考えずに休ませて。”

だった。

引継ぎはしなくても、結果大丈夫だった。きっと皆が頑張って、お客さんの協力も仰ぎ何とかしてくれたんだろう。とにかく会社の方々には申し訳ないし、それ以上に感謝している。