うつで休職した話

体調と治療の記録

信頼できる心療内科との出会いが治療の第一歩

最初かかった精神科の先生には、今思っていることや、職場に対して私が感じている事を正直に話した。もし休職になった場合、うちの会社では人材補填はされないので、職場に迷惑をかけていると感じ私にとっては逆にストレスになるのではと思っている事も。

すると、私が体調によって午後から出勤するという働き方でも会社がいいと言っているなら、無理に休まなくてもいいと言った。

そうか、よかった。なら通院しながら治そう。当時はそう思った。

だが、処方されたサインバルタが合わなかった。めまい、フラつき、目の奥のえぐられうような痛みが午前中は特にキツく、午前中に会社に行くことはほぼムリな状態だった。

先生曰く、しばらくしたら慣れると。

うつで休職したことのある先輩にも相談したが、その人はサインバルタの副作用は全く無かったらしい。

私は抗生物質でも目の奥が痛くなる反応が出てしまう体質なのだ。自分は薬に弱いんだろうなと思い、別の薬を希望した。リフレックスを処方された。ちょっと眠気が出ますよ、との事だった。

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その日の夜、飲んで1時間後くらい。確かに眠くなってきた。

と同時に、全身がムズムズしてきた。飛行機に乗った時に足がムズムズするアレの数十倍のムズムズだ。動いていないと、歩いていないと全身が落ち着かず「ビクッ」ってなる。とにかく家中歩き回っていた。

そんな時、旦那が帰宅。とりあえず「副作用で眠すぎるから寝る」とだけ伝えベットへ。横になってからは、体をバタッ!バタッ!と定期的に動かさずにはいられなかった。そして私は深い眠りに着いた。

翌朝、副作用は治まっていたが、上司に相談し休暇をもらった。11時にベットから起き上がりリビングへ行くと、スーツ姿の旦那がぐったりしていた。驚いた。

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どうやら昨晩、私は寝ながら5秒おきに体をバタッ!バタッ!とやっていたらしい。旦那は私がこのままどうにかなってしまうんじゃないかと心配し、一睡もできなかったそうだ。確かにそんな異様な状態の妻が横にいたら、普通の精神じゃいられないだろう。

午後から会社に行こうとしていたらしいが、理解のある旦那の上司が、食い気味に「今日は休め」と言ってくれたらしい。確か年明けの超忙しい時期だったにも拘らず、だ。

 

この時、

うつ病は自分1人だけの問題じゃないこと、

周りの色々な方のサポートを必要とする

という事実を突きつけられたように感じた。

同時に、「しっかり治そう」と強く思った。

休職する事への抵抗感なんて持っている場合じゃないかもしれない、と気付いた。

後々他の医師に説明されたことだが、リフレックスを飲んで、ムズムズする副作用は普通はあまり出ないらしい。稀に家系にパーキンソン病系の人がいたりすると遺伝的にムズムズが出やすいそうだ。これについては真偽も自分の家系もきちんと調べていないが。

 

これを機に、心療内科探しを始めた。

うつになった他の方のブログで、先生を信頼できるかどうかは治療において非常に大事と書いてあったので、納得いくまで探そうと思った。

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しかし心療内科の初診の予約の取りにくさには驚いた。私の場合、だいたい2週間後の予約しか取れなかった。現在通院している人のケアが最優先なのは分かるが、不安な状態で病院にもなかなかかかれないのは辛かった。

私が重視したのは、薬に頼らない治療だ。抗うつ剤の処方には賛否あるが、きっと私は薬に弱い体質だから。

 

まずは薬に頼らない心療内科を掲げている秋葉原のクリニックに行った。口コミが非常に良かったのが大きな理由だ。

そこでまず驚いたのは、患者さんに仕事デキそうなサラリーマンが多かった事だ。病院の人との受け答えもハキハキ、キビキビしていた。勝手ながら心療内科のイメージって、当時の私みたいなエネルギー低下気味の状態の患者さんが待合室にいる静かな空間を想像していたが、全然違うやん。口コミで認知行動療法面でもサポートもしていると評判だったので、きっと仕事のパフォーマンスをより上げたい方も通っているんだろう。アキバでこんなに多くのサラリーマンが頑張っていた。

院長先生ではない方に診察してもらい、ゆっくり話を聞いてもらった。治療としては漢方と、脳への磁気刺激を用いる手法を勧められた。衝撃だった。薬で脳内の神経伝達物質をコントロールするのではなく、磁気で色々やっちゃうのか!(うろ覚えだが)目からウロコだった。

だがここで問題が。磁気刺激を与える際、脳内に動脈瘤があると血栓がどっかに飛んでしまうだか何だかのリスクがあるらしい。(よく覚えていないが、そんな感じ)

私はMRIが撮れなかったので、未だ治らない頭痛の原因が動脈瘤という可能性は否定できてない。頭痛はうつのせいかもしれないが、確かめられない。治療法は興味があったが、諦めた。

それに、病院はサラリーマンばかりだったので、私にとっては会社にいるみたいで落ち着かなかった。

今改めてHPを見たが、とてもいい病院なんだろうなとは思う。ただ私には合わなかっただけ。

 

 

次に、地元の病院に行った。ここは、口コミと電話での受け答えがとても丁寧で優しかったのがきっかけだった。診察は院長先生だけがやっているようで、セカンドオピニオンという立場でも親身になって話を聞いてくれた。

自律神経失調症だったんじゃないですかね。それでも頑張っちゃって、うつ状態になっちゃったんだと思いますよ。あと2か月早ければ、漢方と休養だけで治せたと思います。でも今はお話を聞く限り完全にうつ状態ですし、しばらく休養して、辛いですけどお薬も飲んで治した方がいいと思います。」

なんか、スーーーーっと言葉が入ってきた。

最初は体の疲れだったんだ。色々な環境変化があってそれでも「もっと、もっと」って走ったから、こうなっちゃったんだ。

「今後どうやって治していけばいいですか?仕事は休んだ方がいいですか?」と聞くと、

「仕事しながらだと、また頑張っちゃうでしょ。もう今まで十分頑張ってきたんだから、一旦休んだ方がいいですよ。どの位休むべきか聞かれたら、2〜3か月と言われたって言っといて下さい。実際の治療期間はもっと長くなる可能性はありますが、経過を見ながらなので最低でもそのくらい、という意味でね。でも焦る必要はありませんので、ゆっくり休んで下さい。2週間に1回くらい診断して、様子を見ていきましょう。」

”あぁ、ここで治そう。私治るんだな。” と思えた。先が見えた気がした。

心療内科3件目。頭痛発症から2か月が経っていた。

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